流行る前から作ってたゴボウ茶
■ 娘と同じ、15歳になりました。
うちの『ごぼう茶』が産声を上げたのは、今から15年前。 ちょうど私の娘が生まれたのと同じ時期です。
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きっかけは、初めての子育てに奮闘する妻でした。 母乳育児や体調管理に悩む妻を見て、「食の人間として、体に優しくて毎日飲めるものを作ってあげたい」と思ったのが始まりです。 娘が15歳になった今、このお茶も同じだけの時間を重ね、家族だけでなく、たくさんのお客様に愛されるようになりました。
■ 「ごまかさない」。だから、Tパックには入れません。
せき亭のごぼう茶の袋を開けたお客様は、皆様びっくりされます。 「えっ、これがゴボウ?」と。 そこに入っているのは、粉末でもなければ、中身の見えないティーパックでもありません。 ゴロゴロとした、ささがきゴボウそのものの姿です。

私たちは、あえて「粉々」にしません。 そして、あえて「Tパック」にも入れません。
なぜなら、素材そのものの姿を見ていただきたいからです。 主役は、契約農家さんが育てた九州産のゴボウだけ。 泥付きのゴボウを一本一本手洗いし、皮ごと焙煎する。余計な混ぜ物は一切しない。 その形は、少し不格好で「木のチップ」のように見えるかもしれません。 しかし、その「ありのままの姿」こそが、品質をごまかさない、私たちの正直な仕事の証なのです。

■ お客様に鍛えられた、1年間の「武者修行」
娘のために開発したレシピでしたが、商品として世に出すからには「自己満足」ではいけません。 そこで私は発売当初、高速道路のサービスエリアの入口に立ち、来る日も来る日も、1年間毎日欠かさず試飲販売を行いました。

夏の日差しが照りつける日も、冬の冷たい風が吹く日も。 通りがかるドライバーさんや旅行中のお客様に、ひたすら一杯のお茶を手渡しました。
「ちょっと苦いね」 「もっと香ばしいほうが好きだな」
そんな率直な感想をいただくたびに、その場で焙煎の温度や時間を微調整する日々。 数百人、数千人のお客様の「美味しい!」という笑顔が見たい一心で試行錯誤を繰り返し、ようやく辿り着いたのが、現在のこの「焼き上げ方」なのです。
今のせき亭のごぼう茶の味は、私一人で作ったものではありません。 あの場所で足を止めてくださった、数え切れないほどのお客様と一緒に作り上げた「結晶」なのです。
■ 「福岡代表」として全国を巡って気づいた、博多っ子の勘違い。
実は、「博多の人は無類のゴボウ好き」ということを声高に言い始めたのは、私が最初なんじゃないかと密かに思っています。 なにせ博多っ子は、「ごぼう天うどん」が全国どこにでもあるメニューだと本気で信じている人が多いくらいですから(笑)。

なぜ、私がその「勘違い」に気づいたのか? 実は私、かつては「勝手に福岡代表」として、東京や大阪など全国の百貨店の物産展に出店して回っていたんです。
旅先でうどん屋さんに入って、愕然としました。 「東京にも大阪にも、ごぼう天がない!?」 そこで初めて、私は知ったのです。あのサクサクのごぼう天は、北部九州だけの宝物だったのだと。
外の世界を知っている私だからこそ、この街の「ゴボウ愛」を誰よりも熱く語れる。 そんな私のこだわりが生んだのが、このごぼう茶なのです。
■ 香り高くほんのり甘い。
見た目は無骨ですが、お湯を注ぐと驚くような香りが立ち込めます。 「今日はクロワッサン焼いとうと?」 これは、焙煎作業をしている時によく馴染みのお客様から言われる冗談です。博多駅といえば、クロワッサンかごぼう茶かと冷やかされるほどに、博多駅のコンコース中に香りを出してました。
丁寧に洗い、皮ごとじっくりと焙煎したゴボウは、土臭さが消え、まるで焼きたてのパンやスイーツのような甘く香ばしい香りを放ちます。 「ゴボウの香りだとは気づかなかった」と驚かれるこのギャップこそが、15年間変わらぬ自慢・世界が認めるごぼう茶です。
■ たぶん、うちのごぼう茶は世界中に渡ってます。
コロナ禍前、博多駅で実演販売をしていた時のことです。 私のブースには、連日のように人だかりができていました。それも、ただの人だかりではありません。 アフリカ、南アメリカ、欧米……そこはまるで「世界会議」のような多国籍ぶり。
「Burdock(ごぼう)」を知らない彼らのために、苦肉の策で「実物大のゴボウのイラスト」を描いたノボリを立てると、彼らはその絵を見て深く頷くのです。 「オー! こんなワイルドな見た目の薬草(ハーブ)なら、体に良いに違いない!」と(笑)。

私たち日本人が見慣れた野菜も、彼らの目には「東洋の神秘的な薬草」に映ったのでしょう。 そして何より、試飲した時の「他にはない優しい香り」に驚き、みんな笑顔でお土産に買って帰ってくれました。
通りがかる日本の会社員や旅行者の皆さんが、「えっ、なんでお雑煮屋の大将が外国人に囲まれてるの!?」と、目を丸くして二度見していく。 そんな不思議で熱気のある光景が、あの日々の日常でした。
■ 会えない時も、支えられていた。
その後、コロナ禍が訪れ、博多の街から人の波が消えました。 実演販売もできず、「もう終わりか」と心が折れそうになった時、私を救ってくれたのは、一本の電話と通知音でした。
「博多には行けないけど、あのごぼう茶を送ってくれないか」 「あそこで頑張っていた大将の味を、家で飲みたい」
注文をくれたのは、あの賑わっていた博多駅で、私や海外のお客様の様子を見ていた日本人の旅行者の方々や、一度買ってファンになってくれた皆様でした。 「お店に行けないから、通販で買うよ」。 そんな温かい「買い支え」が、苦しい時期の私を奮い立たせてくれました。
派手なパフォーマンスで売れたからじゃない。「味」と「記憶」でお客様とちゃんと繋がっていたんだ。そう実感して、涙が出そうになったのを覚えています。
■ 感謝を込めて、今日の一杯を。
パッケージの版画は、私の従兄弟である版画家・近藤浩一の作品です。 この素朴で力強い世界観は、ごぼう茶の味わいそのもの。

娘の成長を見守るように、大切に育ててきたこの『ごぼう茶』。 中身をごまかさない正直さと、国境を越えた驚き、そして苦しい時を支えてくれた皆様への感謝。 そのすべてが、この香ばしい一杯に詰まっています。
博多の「ハレの日」も、何気ない日常も。 皆様の健やかな毎日に、そっと寄り添えますように。




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